私は当初大輪系リカステの作出には少々抵抗がありました。当時の交配種を見るにつけ、ほとんどが Lyc skinneri に頼り切って作出されていたからです。 私もいろいろな大輪交配種を持っていました。どれもこれも、Skinneri の血の濃い夏越しが難しいしゅでした。プロの蘭屋さんに栽培方法を聞くと、ほとんどの人が山上げをすれば簡単に作れますよ。 あるいは冷房温室を作れば栽培は楽ですよ。そんな答えでした。それから2〜3年はどのようにすれば、一般の購買者が管理、栽培でき、花を楽しめるようにできるのか?そんな思いで、試行錯誤をしました。結果は栽培編に記述しています。
そんなわけで、ようやく、大輪系交配をし始めたのが下記の品種です。
当時は、Elizabeth Powell ,Wyld Court ,・・・。大変に高価な種でした。30万円近い高値で取引されていて、話があって、すぐ買わないとなくなってしまうような、品薄のときでした。 とんでもない時代でした。私の交配目的は、まずは、体質、そして弁質を良くして花もちを改善することから始めました。小輪系には負けますが、結構改善されてきたと思います。
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