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Lyc Heidi (ハイジ) |
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Lyc dowiana x Lyc brevispatha
この花は2000年の4月に開花しました。 第一印象は「妙な花が咲いたもんだ」でした。 しかし変なもので、妙ではあるけれど何と無く愛嬌のある可愛さを感じるようになってきました。慣れるというのは怖いものです・・・もともと入賞花なんて考えても見ず、育種の原点から始めたものですから・・さてと、何という名前を付けようかと思い、しげしげと見つめているうち、素朴な少女のイメージがぴったりだと思い、ハイジという名前にしました。 それからが大変 brevispathaに因んだものでアルプスの少女ハイジシリーズを作ってみようと思い現在も進行中です。ハイジの遺伝的特徴?は年に2度咲きます。春4月頃と秋10月頃です。dowiana が9〜10,11月バルブを完成させながら、1輪ずつ咲かせるものですから、秋は1輪2輪と結構長く咲きます。写真は春に咲いたものです。私の栽培所を訪ねてくる人達が結構面白がって買って行くので年々大株になりながら減っていってしまいます。
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Lyc Peter (ペーター) |
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ピーターと読む人もいるとは思うのですけれど、ペーターと読んで欲しい。Lyc Taurus x Lyc Balliae =Lyc Peter 何だ、brevispatha が関係してないじゃないかと思うでしょ。 ご安心ください。Lyc Taurus =Lyc aromatica x Lyc brevispatha なんです。 トーラスは黄色のアロマチカとほんのり赤いブレビスパーサの交配種で私が登録したものです。このような交配は結果として、黄色の地に赤い点々が散在して、見るからに汚い花です。ただ花つきは大変よく十数本の花が咲きますし体質が良いので次に期待してしまいました。 こうなりゃ行くところまで行くしかない。黄色に赤をかけたのだから次も赤をかけるしかない。 全然懲りていない・・・男は度胸・・・Never give up!! 私はまたまた赤いBalliae をかけました。結果はめちゃめちゃ。アーァやっちゃった。写真の花は10%の残ったものです。ただこの手の花は体質が大変良くたいした手入れもせずによく咲きます。育種なんてこんなもんだよと自分に言い聞かせて……でもまた使う気がする・・・・おっと書き忘れてしまいましたが花径は6〜7pステムは10〜15pです。花の本数は10本程度が咲きます。
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Lyc Clara Sesemann (クララゼーゼマン) |
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本当はLyc Clara で登録をしたかったのですが。オーストラリアのマカマオーキッドのLyc Kara と発音が似ているということで却下されてしまいました。 Lyc brevispatha x Lyc Koolena= Lyc Clara Sesemann で2005年4月に初花が咲きました。前述のハイジよりステムは長く花径も8p程です。 こうならないとキャラクターとそぐわないですね。あまり大きくしたくなかったので、小さなクーレナを使いました。ただ血色の良いクララができてしまいました。まあいいか…余談ですが私の栽培所は真夏の気温が38℃を超える日が1カ月以上も続きます。そのために体質にこだわっています。私は山上げ反対派ですので。栽培方法で夏場をしのいでいます。写真を見ても何となく憎めないものが多いと思いませんか?葉の大きさも多少小さくなりました。花は10〜15本ほど咲き、大変咲きやすい品種です。この辺が大輪系との大きな違いではないでしょうか?栽培方法は栽培編で紹介するつもりです。
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Lyc Rottenmeier (ロッテンマイヤー) |
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さてと、いよいよ登場ナイスキャラのロッテンマイヤーさんです。 Lyc Capricorn x Lyc Astra =Lyc Rottenmeierです。ただLyc Astra は Lyc tricolor x Lyc brevispatha であまり濃色花が出にくい?感じがしましたので Lyc Capricorn =Lyc lasioglossa x Lyc Wyld Court (で非常に濃色な花です)をかけ合わせました。 今迄の経験上トリカラーの交配種は発色が今一つですが、たくさん咲くというメリットも持っています。その形質はこれからも必要な要素だと思います。このロッテンマイヤーは色の改善とたくさん咲くという面では少し成功かなと思っています。ステム12p花径10p程です。私は小さい見ごたえのある花に魅力を感じています。大きな花は限界もあるし、簡単に作れる、セパル何ミリ、径何ミリそんな世界にはあまり興味がありません。ただどんな物か今大輪系も作っています。後程写真も掲載します。ただ大輪、小輪の体質の違いはかなり大きいようですし、栽培方法も少し変えたほうが良い結果が出るようです。
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Lyc Detie (デーテ) |
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デーテはハイジのおばさんの名前です。Lyc Sagittarius x Lyc Capricorn =Lyc detie で Lyc Sgittarius = Lyc brevispatha x Lyc Shima で色の遺伝子はかなり濃色になります。それと色々な色変化が見られます。Sgittarius は brevispatha を大きくしたような花で2000年に私が登録しました。デーテはデーティと発音するのですが日本の物語上デーテでよいと思っています。初花は1998年3月です。色々なカラーバリエイションが出て面白いと思いました。花径10p程ステム12cm程でやはり強健で栽培上はあまり苦労はないと思います。やはり雑種強勢は必要だとしみじみ思っています。誰もが簡単に栽培できないとメジャーにはならないぞ、というのが私のポリシーです。ただこれらの花が大きくなっていったら、ちょっとぞっとするような気がします。
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