9〜10月
残暑の厳しい9月も半ばを過ぎると、秋の気配が漂ってきます。今年の出来はどうだろうか?心配な時期ですね。徐々に遮光ネットを巻き取り、10月半ばにはもとの50%にしましょう。本来自生地では霧や雨による遮光、あるいは木陰で成育しています。1日のうち数時間は直射日光を浴びている種がほとんどです。ですから、涼しさとともに日光にあてたいものです。株の太りも良くなります。9月に入ったら、再び肥料の開始、やはり、薄い肥料から始めてください。夏をようやく乗り切った株は、病害虫に侵されやすくなっています。特にダニには注意してください。繁殖力が旺盛であっという間にほかの株にも移っていきます。1週間ごとに消毒を2回ほどすれば、もう安心です。ただ団子虫は悪いやつで、成長したてのバルブのてっぺんをかじってしまいます。補殺や専用の薬剤で退治しましょう。
あとは風通しに注意してください。水はまだ、夕方以降にやったほうが良いでしょう。
思わぬ残暑に会うと、折角の苦労が台無しになってしまいますから。
肥料はこの頃から、リン酸やカリ成分の多目のものを使用してください。最後の仕上げです。それと、株元によく日光を当てると、株がぐんぐん太ってきます。夏に垂れていた葉が、徐々に立ってくるような気がします。そこで葉をすこし束ねるような感じで、立ててやると株元によく日があたり、花芽も良くつくようになります。10月半ばを過ぎると、目に見えて株が太ってきます。こうなったらしめたもので、だんだん花芽を探すようになるのですが、まだまだ、出てきません。ひたすら、施肥、水、通風、に気をつけましょう。去年の株より大きくなったら、花芽は90%つくでしょう。
屋外で作っている人は、鉢が倒れやすいので、よく気をつけてやってください。棚から真っ逆さまに落ちて、情けない姿にならないように…。そうなったことは、何度もあります。がっかりというか、涙がチョッチョ切れてきます。ただ救いは、根気よく葉に支柱を立て、大事に栽培を続けると花が咲く場合が、多いものです。めげずに大切にしてあげましょう。小輪系の交配種は、株が完成してきます。落葉はまだですが、なかには葉を邪魔者扱いにして切ってしまう人もいるようですが、とんでもないことで、さらなる、成長をしているのです。自然に任せましょう。 この時期にも咲く原種があります。 ドウイアナです。ただこの花は一度には咲きません。1輪また一輪と順序良く咲くので、4〜5輪咲く状況にはなりません。バルブを作りながら、11月くらいまで咲き続けます。ただこの時期はカイガラムシが繁殖準備?をしています。くれぐれも株元とか、葉の裏の点検をしてください。取り込む前の点検です。
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